逆流性食道炎とは、胃酸や胃の内容物が逆流することで食道に炎症を生じる病気です。名前はよく聞いたことがある方も多いと思いますが、この疾患はなぜ起こるのか、どういう人に起こりやすいのかご存知でしょうか?
逆流性食道炎の原因
逆流性食道炎は高齢の方や肥満の方に多い傾向があることがわかっています。
食道と胃のつなぎ目には「下部食道括約筋」という輪状の筋肉があり、普段は胃酸や胃の内容物が逆流しないように食道を閉じる役割をしています。しかしこの筋肉は衰えや、食べ過ぎて胃がふくらんだときにはしまりが悪くなり、うまく食道を閉じられないと胃酸の逆流が起こることがあります。食後は胃酸の分泌が盛んになり、胃酸の量が多くなるほど逆流しやすくなります。
また食道は胃と異なり、胃酸から粘膜を保護する働きがあまり備わっていません。そのため、逆流した胃酸は食道には刺激となり、炎症やただれが生じてしまいます。