帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは -2008年11月1日掲載-

帯状疱疹と水ぼうそうの関係

帯状疱疹は、水ぼうそうを起こす原因ウイルスと同じ水疱(すいとう)・帯状疱疹ウイルス(ヘルペスウイルスの一種)によって起こる皮膚の病気です。このウイルスにはじめて感染したときは水ぼうそうとして発症します。水ぼうそうが治ったあとも、ウイルスは体内の神経節(神経の細胞が集まった部分)に潜んでいます。そしてウイルスに対する免疫力が低下すると、潜んでいたウイルスが再び活動を始め、神経を伝わって皮膚に到達し、帯状疱疹として発症します。免疫力が低下する原因は、過労やケガ、大きなストレス、病気、手術、加齢などがあります。
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全身に作用する貼り薬 -2008年10月1日掲載-

貼り薬と言えば、肩こりや筋肉痛の時に使用するシップ薬を思い浮かべると思いますが、貼り薬にはいろんな種類があることをご存知でしょうか。シップ薬のように貼った部分に効き、痛みや腫れをやわらげる『局所に作用するもの』と、もう1つ『全身に作用するもの』とに大きく分けることができます。全身に作用する貼り薬には、狭心症の治療薬や女性ホルモン製剤、喘息の治療薬、禁煙補助のための貼り薬などがありますが、今回は、狭心症発作予防に使用する心臓の貼り薬についてお話します。
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家庭でできるかぜ予防と治療 -2008年10月1日掲載-

かぜとは?

かぜは、呼吸器の急性炎症性の病気をまとめて呼んだもので、正確には「かぜ症候群」と呼ばれます。呼吸器の様々な箇所に感染するので、感染した場所により引き起こされる症状は以下のように変化します。
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禁煙補助薬について -2008年9月1日掲載-

日本の喫煙者数は約2700万人。先進国の中でも喫煙率が高いと言われています。最近、喫煙者は肺がんに限らず、様々な病気にかかりやすいことが明らかにされてきました。喫煙による健康への影響や、タバコにかかるコストを考え、禁煙を試みる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
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禁煙のススメ -2008年9月1日掲載-

最近ではニコチンパッチがドラッグストアでも購入できるようになり、気軽に禁煙にトライできるようになりました。

タバコの害

タバコの煙にはニコチン、タール、一酸化炭素など有害な物質が多く含まれています。
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体に色々な変化をもたらす甲状腺機能の異常 -2008年8月1日掲載-

甲状腺ってどこにあるの?

甲状腺は喉仏(のどぼとけ)の下あたりに、蝶のような形で存在します。普通は外から見たり触ってもわかりませんが、何らかの原因で甲状腺に炎症が起こると喉の部分が腫れてきます。
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HDLコレステロールについて -2008年8月1日掲載-

コレステロールが高いのを気にしている方は多いのではないでしょうか。

健康診断を受けHDLコレステロール値という欄があるのにお気づきでしょうか?HDLコレステロールは「善玉コレステロール」と呼ばれているもので、末梢の血管に運ばれていった過剰なLDL(悪玉)コレステロールを回収して肝臓に戻す役割を担っています。つまり、HDLは血管を良好な状態に保ち、動脈硬化等を防止しているコレステロールで、悪玉のLDLと善玉のHDLの比率が「LDL/HDL=2.3以下」が好ましいとされています。
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お薬の飲み忘れ -2008年7月1日掲載-

病院で処方されたお薬を「飲み忘れてしまった…」という経験はありませんか?ほとんどの薬は、次の服用時間が近くなければ、思い出したときにすぐ服用してかまいません。しかし、服用時間が重要な意味を持つ薬の場合はそういうわけにはいきません。

例えば、食直前に服用する薬に血糖値を下げる薬がありますが、服用し忘れた場合に、“服用せずに次の食事まで待つ”薬と、“食事中に気付けば服用してよい”薬があります。前者は副作用である低血糖を防ぐために、後者は食後または空腹時では十分な効果が期待できないためにそのような対応になります。
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DHA(ドコサヘキサエン酸)について -2008年7月1日掲載-

DHA(ドコサヘキサエン酸)とは?

今話題のDHAとは、主にマグロやいわしなどの青魚の脂に多く含まれている栄養素です。「脂」と聞くと敬遠される方も多いかもしれません。しかし、豚や牛などの脂とは全く異なるものです。

専門的には牛や豚に含まれる脂は「飽和脂肪酸」、魚に含まれる脂は「不飽和脂肪酸」として区別されています。
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COPDになる前に -2008年6月1日掲載-

COPD(慢性閉塞性肺疾患)という病気をご存知ですか?タバコなどの有害な空気を吸い込むことで、空気の通り道の気道(気管支)や、酸素の交換を行う肺(肺胞)などに障害が生じる病気です。別名“肺の生活習慣病”とも呼ばれ主に喫煙者、喫煙歴のある人に多い病気です。

あまり馴染みのない病気ですが、患者数は世界的に増え続けていて、2020年には世界の死亡原因の3位になると予測されています。日本では2001年の全国調査で患者数は530万人以上いるとわかっています。
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むかつきの原因 逆流性食道炎 -2008年6月1日掲載-

逆流性食道炎とは

胃酸が食道に逆流して食道を刺激することで炎症を起こす病気です。胃酸はペプシンという成分を含み、この成分が食品中のたんぱく質を分解する働きがあります。当然人体もたんぱく質でできているため、そのままでは胃酸によって分解されてしまいます。胃の内側には、このペプシンから身を守るためのペプシノーゲンという成分があります。この成分のおかげで、人は自分を消化することなく、食べたものだけを消化することができるのです。

一方、食道にはこの防御機能がありません。そのため、何かの原因で胃酸が逆流してしまうと、食道は胃酸によって消化されてしまうことになります。この症状が逆流性食道炎です。
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高齢者の薬と副作用 -2008年5月1日掲載-

年齢とともに体の機能は変化し、薬に様々な影響を及ぼします。特に高齢者では、薬を分解したり排泄したりする肝臓や腎臓の機能が低下するため薬が体に残りやすくなり、強く効きすぎたり、副作用が現れやすくなったりします。一方、胃酸の分泌の減少や、胃腸の働きの低下で薬の吸収が悪くなると、効果が弱まる場合もあります。さらに、唾液の分泌が減ると薬の飲み込みが悪くなり、服薬そのものが問題となります。
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今年こそ!早めの湿気・カビ対策でジメジメした梅雨をのりきろう! -2008年5月1日掲載-

まもなくジメジメした嫌な梅雨の時期がやってきます。今までどのようにして結露やカビ対策をするのか、いまいちわからなかった方々は、この記事を参考に梅雨の時期をのりきってください。

湿気を放置することで、カビやダニが増殖します

カビは温度(28℃前後)、湿度(70%前後)、栄養、酸素の4つの条件がそろうと増え始めます。特に湿気をそのままにしておくと、通気性の悪い場所に結露ができることによりカビが発生する原因になります。またカビは食べ物の残り物や、人間のフケやアカなどいろいろなものを栄養源にして増殖します。さらに悪いことにカビを餌にして、ダニが増えていき、最終的には建物や人体に重大な影響を与えることになります。
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メタボリックシンドローム -2008年4月1日掲載-

メタボリックと聞くと、お腹周りが気になる方が多いでしょう。メタボリックシンドロームの検査の中にウエストの周囲径(腹囲)があります。男性で85cm以上、女性で90cm以上あると内臓脂肪の蓄積が疑われます。男性の基準が5cm厳しいのは、女性は皮下脂肪が多いのに対して男性ではお腹の中に脂肪がたまる内臓脂肪型の肥満が多いからです。内臓脂肪の蓄積は、生活習慣病といわれる高血圧症や糖尿病・脂質異常症の原因となり、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞にかかりやすくします。
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生活習慣病と食事 -2008年3月1日掲載-

生活習慣病は、以前は成人病といわれていたもので、最近よくいわれているメタボリックシンドローム(メタボ)も生活習慣病の一つです。

生活習慣病は、医療機関を受診して、薬物治療をする事も必要ですが、家庭での、生活習慣や食習慣の改善、適度な運動、休養、飲酒・喫煙の対策などが大切です。
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ピロリ菌と除菌療法 -2008年3月1日掲載-

胃の中に住める細菌がいることをご存知ですか。胃には胃酸があるため、昔から細菌はいないと考えられてきました。しかし25年前、豪州の医師が胃に細菌のいることを発見しました。名前はヘリコバクター・ピロリ。通称ピロリ菌です。日本人のピロリ菌感染者は約6000万人といわれ、多くは40歳以上で若い世代には少ないことがわかっています。そのため感染の原因は衛生環境と関係しているのではないかと考えられています。
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たかが下痢、されど下痢 -2008年2月1日掲載-

下痢とは水分の多い糞便の排泄を頻繁に繰り返す状態をいいます。症状が2~3日でおさまるものを急性下痢症、3週間以上続くものを慢性下痢症といいます。下痢には次のような原因が考えられます。

  • 細菌や毒素によって腸からの分泌物が増加する
  • 腸粘膜の炎症・潰瘍で水分や栄養が腸で吸収できなくなる
  • 副交感神経の興奮や腸内容物による刺激が消化管の運動を早めて腸の吸収が低下する

などです。
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ドライアイ -2008年2月1日掲載-

目が疲れやすい、何となく不快感を感じる。
それはただの疲れ目と考えがちですが、目が疲れやすいのは目を使いすぎたからだけではなく、もしかしたらドライアイかもしれません。
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皮膚の乾燥とかゆみの薬 -2008年1月1日掲載-

年齢とともに皮膚の発汗や皮脂の分泌が低下したり、水分を保持する角質細胞間脂質セラミドが減少すると皮膚が乾燥しかゆみが起こりやすくなります。特に冬は肌がカサカサして、かゆみが強くなり、すね、太もも、腕、肩、腰、わき腹などから次第に全身に広がり夜もかゆみに悩まされ不眠症になることもあります。
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めまい -2008年1月1日掲載-

誰でも大なり小なりめまいや立ちくらみの経験があることでしょう。めまいは命に関わる程のものばかりではありませんが、中には脳塞栓の前兆だったり生命の危険を招くような病気が隠れていたりする場合もありますので注意が必要です。
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