片頭痛の薬 -2014年3月20日掲載-

片頭痛は、セロトニンという物質が異常に放出されて脳血管が収縮し、その反動で収縮した血管が一気に拡張することで起こる強烈な痛みの発作です。

片頭痛発作は、仕事や勉強の効率を低下させたり、家事ができなくなるほどの痛みで、吐き気を伴うなど日常生活に大きく支障をきたします。
日本では、人口の約8%が罹患していると推定されています。

片頭痛発作は大きく分けて2つあり、発作が今から起こりそうだというサインの様なものが体調変化として現れる、“前兆”があるものと、無いものがあります。
発作の程度を軽くするためには、症状が起こってからなるべく早く薬を飲むことがポイントです。

治療薬には、発作が起こってから飲む薬と発作を予防する薬があります。

発作が起こってから飲む薬は、一般的に鎮痛薬として使われる痛み止め、吐き気などがひどい場合には吐き気止め、抗うつ薬や抗不安薬などです。
また、片頭痛の原因物質のセロトニンにより拡張した脳血管を収縮させて発作を軽減する薬もあり、現在5種類発売されています。
このタイプの薬は発作が起こってからでも服用でき、吐き気や嘔吐などの症状も改善してくれるのが特徴です。

発作を予防するための薬は、基本的に毎日服用します。
発作が起こってから飲む薬で効果が無かったり、副作用がひどい場合や、月に何度も片頭痛発作がある場合に使われます。
脳血管の異常な収縮や拡張を調節する薬や、てんかんのお薬として使われている薬も片頭痛に使用されます。

この様に片頭痛には色々なタイプの治療薬があります。
発作を引き起こす状況をできるだけ作らないようにするとともに、自分に合った薬を見つけてその痛みを軽減していきましょう。