サプリメントとくすり -2010年10月21日掲載-

最近、テレビ、新聞などでサプリメントや健康食品(以下サプリメント)の広告を見かける機会が増えてきました。サプリメントは、栄養素を補うもの、健康の維持・増進に役立つものなど色々な種類があります。

中でも、厚生労働省に許可または承認されたものを特定保健用食品(トクホ)と呼び、「血糖値が気になる人へ」などの健康表示が認められています。

サプリメントをうまく活用すれば健康増進に繋がります。また病気の予備群と言われる状態では、食生活の改善や適度な運動と一緒にサプリメントを取り入れることで、発症を予防することも可能です。

しかし、実際に病気が発症し薬を飲んでいる場合、薬とサプリメントの飲み合わせには注意が必要な場合があります。

例えば、グァバ茶に含まれているグァバ葉ポリフェノールは、食事で摂取した糖質をブドウ糖に分解する酵素の作用を抑え、血糖値の上昇を抑えるのに有効であることが知られています。しかし、すでに薬による糖尿病の治療を行っている場合には、血糖値が下がりすぎる恐れがあるため注意が必要です。

特にα-グルコシダーゼ阻害薬という糖尿病の薬はグァバ葉ポリフェノールと同様の作用があるため、血糖値の下がりすぎや、未消化の食べ物が発酵しガスが発生してお腹が張りやすくなることが考えられます。

全てのサプリメントが薬との飲み合わせに問題があるわけではありませんが、ここで挙げたサプリメント以外にも、薬と一緒に飲むと薬の効果に影響したり、副作用が出る場合があります。そのため病気の治療が適切に行えない可能性があります。

病気治療のため薬を服用中の方でサプリメントを摂取されている方、摂取をお考えの方は必ず医師・薬剤師に相談してください。