ピッタリ合う貼り薬 -2005年4月1日掲載-

打撲や腰痛の時、一度はお世話になったことのある薬といえば、シップ剤ではないでしょうか。

シップ剤は大きく分けると冷シップと温シップがあります。一般的に捻挫や打撲など、熱を持っている患部に貼るのは冷シップ、慢性的な腰痛や肩こりなどには、温シップを使います。温シップにはトウガラシ成分が入っているものもあり、これが血管を拡張させ血行改善作用を促進します。

ところが少し注意が必要です。トウガラシは、食べてもピリピリしますが温シップでは、入浴の30分前にはがさないと患部がピリピリして大変。きっと、痛い経験をされた方も多いと思います。

シップ剤でかぶれを防ぐには、貼る前に汗を拭く、長時間貼ったままにせず時々皮膚を休ませる、はがした後は保湿クリームを塗りスキンケアをするといったことが効果的です。それでも、かぶれるという皮膚の弱い方は、シップ剤はやめて軟膏タイプなどを選ぶと良いでしょう。

最近は、シップ剤とは違う新しいタイプの貼り薬が登場し、狭心症の治療に使われています。これは、わずか4cm四方の小さなものですが、通常1日1枚、胸などに貼ることで皮膚から徐々に薬の成分が血液の中に吸収されて効果が表れます。

以前、「胸が苦しい、痛い」と訴えられる患者様に、よく話を聞いてみると「何枚も胸に貼っている」とのこと。確認すると、この新しいタイプの貼り薬。どうやら痛いところに貼るというシップ剤のイメージで、痛いと感じたところ全てに貼ってしまったようです。

貼り薬も効果的な貼り方や注意点がありますので、ご使用の際には、医師、薬剤師にご相談下さい。