口腔ケアについて -2020年10月30日掲載-

口腔ケアとは、口の中だけでなく体全体の健康を維持するために必要なケアです。
加齢とともに体の機能が衰えていきますが、口腔機能も例外ではありません。
唾液には歯の表面や舌、粘膜についた汚れや細菌を洗い流す自浄作用がありますが、分泌量が減ることによる作用の低下、虫歯や歯周病、味覚が変化する、ドライマウスなどの問題が多くなってきます。

口腔機能が低下すると「噛む」「味わう」「飲み込む」といった動作をスムーズに行えなくなるため、十分な栄養を摂取することができなくなります。
栄養不足状態が続くと運動機能の低下につながります。日ごろから歯ブラシや歯間ブラシなどを使って自分自身で口腔内を清潔に保つこと、また、歯科医や歯科衛生士などによる専門的なケアやアドバイスを受け、改善を図っていくことが重要です。
口腔ケアについて

口腔ケアの効果

  • 唾液の分泌を促進することで歯や粘膜を保護したり、虫歯や歯周病を予防します。
  • 口腔内の細菌の中には食中毒や呼吸器感染症など全身疾患の原因となる菌も存在しますので、これら感染症や発熱の予防になります。
  • 食べ物を飲み込む機能が衰えると気管に入ってしまうことがあります。口腔内の汚れや細菌を減らすことで誤嚥性肺炎の発症予防につながります。
  • 加齢とともに「噛む」「飲み込む」「話す」「表情を作る」といった口腔機能全体が低下しやすくなりますが、口腔ケアを通じて体全体の健康維持が期待できます。

口腔ケア用品

  1. 粘膜ケア用品
  2. 口腔ケア用ウェットティッシュ
    洗口液が浸してあるので取り出してすぐに使える、指で拭くので汚れを取りやすい
    スポンジブラシ
    口が大きく開きにくい方でもケアしやすい、口の奥の汚れも取りやすい
    舌ブラシ
    舌の汚れを取るブラシ
  3. 保湿ケア用品
    ジェルタイプ
    粘度が高く保湿維持効果が長い、就寝中などの保湿に適している
    スプレータイプ
    日中やこまめなケアに適している
    マウスウォッシュタイプ
    保湿成分配合の洗口液で口腔内の洗浄(清拭)にも使用できる

噛む力や飲み込む力が衰えるのは仕方がないことですが、歯や口腔環境は正しいケアでいつまでも健康に保つことができます。毎日しっかりとお手入れしましょう。