目薬と眼軟膏の使い方 -2019年8月30日掲載-

目薬や眼軟膏の正しい使い方をご存知ですか? 

目薬を使うのが苦手、眼軟膏はあまり使ったことがないという方も多いと思います。目薬・眼軟膏は正しく使うことで効果をより発揮できます。意外と知られていない目薬と眼軟膏の正しい使い方を説明したいと思います。

目薬の使い方

  1. 手を洗う
    手をせっけんと流水できれいに洗います。
  2. 点眼する
    下まぶたを指で軽く下にひき、上を見るように顔を傾け、1滴を確実に点眼します。このとき、容器の先がまぶたやまつ毛、眼球に触れないように注意しましょう。目の中に入る量は決まっているので、たくさん点眼しても流れてしまうだけです。
  3. ふき取る
    点眼後はまぶたを閉じ、あふれた薬液を清潔なガーゼやティッシュで軽くふき取ってください。皮膚に付いたまま放置するとかぶれる場合があります。このときにまばたきをすると目薬が流れてしまい、十分に効果を得ることができなくなってしまいます。
  4. 目を閉じて待つ
    そのまま1~5分程度まぶたを閉じるか、涙嚢部(るいのうぶ)(目頭のやや鼻に近い方)を指先で軽く押さえます。目の手術後の場合には、傷口に触れてしまうこともあるので、指で押さえずまぶたを閉じるだけにしましょう。

眼軟膏の使い方

  1. 手を洗う
    手をせっけんと流水できれいに洗います。
  2. 薬をつける
    鏡を見ながら下まぶたを指で軽く下にひき、チューブを少し押して下まぶたの内側に薬をつけます。このとき、チューブの先がまぶたやまつ毛、眼球に触れないようにしましょう。
    綿棒を使用する場合には、清潔な綿棒にチューブから軟膏を少し取り、同様に薬をつけます。
  3. 目を閉じて待つ
    まぶたを閉じ、まばたきをせずに、軟膏が溶けて全体に広がるまでしばらく待ちます。あふれた軟膏は清潔なガーゼやティッシュで軽くふき取ってください。使用後の薬はチューブの先をふき、しっかりふたをしておきましょう。

使用時の注意点

  • 目薬が2種類以上ある場合は、5分以上間隔をあけてください。最初に点眼された薬物は後に点眼した液によって洗い流されてしまいます。薬によっては10分以上間隔をあける必要のある目薬もあるので、医師・薬剤師に確認しましょう。
  • 眼軟膏は最後に塗るようにしてください。眼軟膏を先に使うと、眼軟膏の油分で目薬をはじいてしまい、十分な効果が得られなくなることがあります。
  • 懸濁型の点眼剤はよく振ってから使用してください。
  • 用時溶解型の点眼剤は、溶解時に振って溶かしてから使用してください。
  • 開封後の使用期限は1ヶ月を目安とし、残った薬は保管せず捨ててください。容器に書いてある期限は開封前の期限です。

保管方法

  • 点眼後はしっかりとキャップを閉め、投薬袋などに入れて清潔に保管してください。
  • 直射日光を避け、30度以下の涼しい場所に保管しましょう。薬によっては冷所保存など特別な指示がある場合があります。
  • 他の薬と同様に、子どもの手の届かないところに保管してください。
  • 防虫剤や湿布薬の近くに目薬を置かないようにしましょう。また、油性ペンでボトル本体に直接記入しないようにしましょう。揮発成分が容器を通って目薬に溶け込むことがあります。