かかりつけ薬局・かかりつけ薬剤師を持とう -2019年4月26日掲載-

病院やクリニックを受診し、お薬が処方された時、あなたはどこでお薬をもらいますか?

①医療機関の近くの薬局

理由
病院(クリニック)のそばにあるから、薬は揃っていて、すぐにもらえる。時間がたつと薬をもらうのを忘れそう。
困ること
いつも混んでいて時間がかかる。毎回担当の薬剤師が変わるので、相談しにくい。

②自宅の近所の薬局

理由
大きい病院の近くの薬局は混んでいて時間がかかる。顔見知りの薬剤師がいるので行きやすい。
困ること
薬の在庫がないことがある。

③特に決めていない

理由
薬はどこの薬局でももらえるから。
困ること
初めてのところだと、毎回問診票を書かされるのが面倒。

それぞれの薬局で長所や短所がありますね。
そんな時、お薬を安全・効果的にお使いいただくため、町の身近な医療人である薬剤師をお役立ていただく制度をご紹介します。

「かかりつけ薬局」ってなあに?

あなたは普段から、お薬のことを気軽に相談できる場所がありますか?
そこが「かかりつけ薬局」です。
顔見知りの薬剤師がいる「かかりつけ薬局」を決めておくと、あなたの使用する薬やサプリメントをひとつの薬局でまとめて管理することができます。薬剤師は、複数の医療機関からのお薬をお薬手帳で確認し、重複投与や相互作用の有無をチェックします。
市販の薬や健康食品、介護にかかわる相談事などもお聞きし、必要な情報を提供し、また、地域包括支援センターなどの他の機関をご紹介することもあります。
処方箋がなくても、いつでも気軽に相談できる、それが「かかりつけ薬局」です。

「かかりつけ薬剤師」について

さらに、2016年4月から「かかりつけ薬剤師」の制度がスタートしたことをご存知でしょうか?
「かかりつけ薬剤師」があなたの使用してきた薬のこと、現在お使いの薬や健康食品のことなどを把握して、薬による治療がより効果的なものになるようお手伝いするための制度です。
また、休日や夜間など薬局の開局時間外も、電話で薬の使い方や副作用等、お薬に関する相談に応じています。ご自宅で療養されている方のお宅に伺って、お薬の説明や残薬の確認を行うこともあります。
処方内容を確認し、必要に応じて医師への問い合わせや提案を行います。患者さんに薬を渡した後も患者さんの状態を見守り、その様子を処方医にフィードバックしたり、残薬の確認を行います。お薬だけでなく、広く健康に関する相談にも応じ、場合によっては医療機関への受診をお勧めすることもあります。

いつもの「かかりつけ薬局」に信頼できる薬剤師がいましたら、ぜひ「かかりつけ薬剤師」にご指名ください。
ただし、かかりつけ薬剤師としては充分な経験がある薬剤師が担当する必要があり、いくつか条件がありますので、事前に薬局にご確認ください。

かかりつけ薬剤師になれるのは?

  • 薬剤師として薬局での勤務経験が3年以上
  • その薬局に週32時間以上勤め、かつ1年以上在籍している
  • 医療に関する地域活動に参画している
  • 薬剤師研修認定等を取得している ※

※一定期間内に集合研修や自己研修などで定められた単位を取得し、資質向上の努力を継続している薬剤師に対し、その成果を証明する認定制度です。

簡単な手続きをしていただきますと、次回からは「かかりつけ薬剤師」があなたの専任となり、治療と健康づくりをサポートさせていただきます。

※負担金について:通常の薬剤管理指導料に代わり、かかりつけ薬剤師管理指導料をご負担いただきます。(1割負担の方で30~40円増、3割負担の方で60~100円増)

かかりつけ薬局・かかりつけ薬剤師について、詳しくお知りになりたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。