毎月の医療費にお悩みの方はいらっしゃいませんか?
日本は今、医療費の増加に悩まされています。そこで、新薬と同等の効き目で低価格であるジェネリック医薬品が、国の医療費や患者さまの負担を減らすことができると注目されています。ジェネリック医薬品についてはテレビコマーシャルでも流れていますし、薬局や病院でよく耳にするので、名前はご存知の方も多いかと思います。
医療用医薬品(病院やクリニックで医師により処方される医薬品)には次の2種類があります。
- 新薬(先発医薬品):新規に開発され、発売されたお薬
- ジェネリック医薬品(後発医薬品):新薬の特許がきれてから別会社で発売されたお薬
ジェネリック医薬品の特徴
低価格
新薬では数十億~数百億かかるといわれている、研究開発などの開発コストを抑えられるため、価格が新薬の約2割~7割に設定されています。
有効性
新薬と同じ有効成分で、体内に吸収される速度や量を調べる試験により、有効性安全性が同じであることが保証されています。
改良製剤
ジェネリック医薬品には、剤型や味の改良など、新薬発売後に開発された新しい技術で、服薬しやすいようにリニューアルされているものがあります。
例えば、先発医薬品の錠剤が大きく飲み込みにくいと不満の声が多かった製剤では……
→スティック状の個包装の中に、小さな粒状の錠剤が入っていて、口の中に入れると唾液で錠剤の表面がゲル化し小さな錠剤同士がまとまり、飲み込みやすくなる粒状錠という製剤が開発されています。
ジェネリック医薬品を選ぶには
- 医師に相談する
- 薬局で薬剤師に相談する
処方箋の「変更不可」欄に「×」または「✔」がつけられていない場合は、ジェネリック医薬品に変更することができます。
また、処方箋のお薬の名前が、有効成分名(一般名)で記載されている場合も、ジェネリック医薬品を選択する事ができます。
ジェネリック医薬品に変更の際に、剤形や含量の変更ができる場合もあります。
例えば、カプセル剤が飲みにくい場合に、口の中で溶けやすく水無しで飲める口腔内崩壊錠(OD錠)に変更したり、錠剤5mg・2錠を10mg・1錠に変更したりすることができます。
注意点
ジェネリック医薬品と先発医薬品は、有効成分は同じですが、添加物が異なる場合があります。ごく稀に、添加物の違いによって、「合わない」と思われる方もいます。
また、ジェネリック医薬品の中には、先発医薬品と原薬や添加物、製造方法まで全て同じであるオーソライズドジェネリックと呼ばれている薬も発売されています。
様々な選択肢があるので、気になる事があれば、医師や薬剤師に相談して下さい。
ただ、新薬の特許が切れた薬から発売されているため、全ての薬にジェネリック医薬品があるわけではありません。
複数のお薬、高額な薬を服用している方や、長期服用が必要な方ほど、ジェネリック医薬品を選択する事で自己負担金が軽くなります。お薬は、患者さまご自身でも選択できる時代になりました。納得のいく薬選びのために、いつでもお気軽に薬剤師に相談して下さい。