この時期よく起こる鼻血。
鼻血が命にかかわることはほとんどありませんが、鼻血が大量に出たり、繰り返す場合には危険信号です。
鼻血の原因
鼻血は、鼻の中の「キーゼルバッハ部位」という場所からの出血がほとんどです。
鼻の入り口に近く、血管が多く粘膜も薄いため、些細なことで出血しやすい場所になっています。
大人に比べて、子供のほうが鼻血を出すことが多いのは、子供の指が鼻の穴の大きさに対して細いため、鼻になにか障害があると、簡単にキーゼルバッハ部位に触れてしまうからだと考えられています。
特に小さな子供の場合、1度出血したところがかさぶたになり、そこを触ってまた出血する、ということを繰り返して、頻繁に出血を起こすことがあります。
寝ている間に無意識に鼻を触ることもあり、布団に血がついていて驚かされることもあります。
また、以下の時は鼻血が出やすくなります
- お風呂に入って体が温まった時
- お酒を飲んだ時
- 運動をした時
- 温度差の大きいところを行き来する時
鼻血の止め方
まず慌てず、次のような止血方法をとります。
鼻のキーゼルバッハ部位にあたる、外から触って骨がなくて硬くない小鼻を、親指と人差し指でぎゅっとつまみ、10分から15分押さえれば、出血は止まっていきます。
よくティッシュや綿を詰めたりしますが、鼻の入り口に詰めただけでは、少し奥にある出血部位は圧迫できず止血できません。また詰め物を取る際に、再度出血してしまうことがあるので、詰め物は避けておいたほうがいいでしょう。
出血しているときに、頭を低くするのは避けましょう。頭を高くすると、血液が足など下の方へ下がりますので、血が止まりやすくなります。また後頭部をたたいても止血効果はありません。
「上を向く」という行為もやめておきましょう。上を向くと血液がのどに流れてきてしまい、その血液を飲み込んでしまうと、吐き気を催したり、嘔吐したりすることがあります。
耳鼻科では
鼻鏡や内視鏡を使って出血部位を確認し、出血部位が見つかったら、血管収縮性のある薬液を用いて止血したり、鼻腔内に詰め物をして、止血処置をします。
出血を繰り返す場合は、薬剤を塗ったり、電気凝固メスなどを使って原因の血管を焼いたりして、出血の予防をします。
鼻血の主な原因
- 高血圧や循環器系の障害がある場合
- 腎疾患、肝臓の障害がある場合
- 血液の病気
- かぜ、アレルギーなどで鼻に炎症が起こっている場合
- ウイルス感染症(小児に多い)
- 頭部の外傷
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チョコレート?
チョコレートが原因ではなく、2月14日という時期。
花粉症、かぜも流行る時期。
鼻血が止まらない場合
鼻の奥から出血している場合(キーゼルバッハ部位以外からの出血)は、圧迫止血では止まりません。耳鼻科の受診をお勧めします。
まれにですが、重大な病気がみつかることがあります。