夜尿症とは
幼児期に、夜寝ている間におもらしをすることを「おねしょ」といいます。
おねしょが5.6歳頃になっても月に数回以上みられる場合を一般的に「夜尿症」と呼びます。
夜尿症は小学校1年生で約10%、5年生で約5%に認められ日本でも患者数は約50万人程度と言われています。
原因
一般的におねしょをするのは精神的ストレスなどが原因なのではと考えられる場合もまだまだあるようですが、幼少期から続く場合はストレスがおねしょの原因とはまず考えられません。反対におねしょがその家族のストレス、心の負担へとつながっているようです。
では、なぜおねしょをするのでしょう。
要因は幾つかありますが一般的には夜間に作られる尿の量と、その尿をためる膀胱の大きさのバランスがとれていないことが原因になります。
これはさらに以下の3つのタイプに分ける事ができます。
- 多尿型
- 夜間尿量が多い場合
- 膀胱型
- 夜間尿量は少ないが膀胱容量が小さい場合
- 混合型
- 夜間尿量も多く、膀胱容量も小さい場合
治療法
夜尿症はそのうち治る、とよく言われます。
自然治癒率(何もしなくてもよくなる)は1年で10~15%と言われていて通常考えているよりは時間がかかります。
医療機関で適切な治療を受ける事で治癒率は2~3倍高くなると言われています。
治療は上記タイプのどのタイプになるのかを判断し、それに合わせて適切な生活指導を受ける事から開始します。それでも改善が見られない場合、タイプ別に薬物療法やアラーム療法などを行います。
夜尿症は子どもの自尊心を低下させるばかりではなく、両親の日常生活にも支障をきたし、ストレスとなることもあるでしょう。
夜尿が治る期間には個人差がありますが、「夜尿症は必ず治るのだと」と本人が自覚し、治す意欲が高い子供程、治る期間も短くなることが知られていますので、夜尿があった日も責めたりせず、夜尿をしなかった日にはおおいに褒めて安心させてあげましょう。また、ご両親が不安やストレスを感じられている場合には早めに専門医に相談してみることから始めてください。