骨粗しょう症とは
骨粗しょう症とは、骨の量が減って骨がもろくなり、折れやすくなる病気です。
背骨は内部がスポンジ状になっており、通常はきめこまかな状態を保っていますが、骨粗しょう症になると、スカスカになっていしまい、腰が曲がったり、背中や腰の痛みを訴えるようになります。
骨の役割は体を支えたり、筋肉や細胞の代謝を助けるために、常に一定量のカルシウムを蓄える貯蔵庫となっています。
私たちの体の中で、骨は古い骨を壊す破骨細胞と骨を作る骨芽細胞のバランスがとれて、一定の骨量になり、常に新陳代謝を繰り返し、新しい丈夫な骨がつくられています。
しかし、これらの働きに異常があって、骨を壊す力が強くなると、骨は弱くなって骨粗しょう症になります。
骨粗しょう症の原因
骨はおよそ18歳ぐらいまでには、形成されますが、しっかりした骨になるのは、20歳代から30歳代にかけてです。最大骨量は、40歳代まではほぼ維持されるのですが、女性の場合40歳ぐらいから徐々に減りはじめます。そして50歳ごろ閉経期を迎えると骨量が急速に減少し、骨折を起こす人が増加します。これは骨のカルシウムの減少を抑える働きをしている、女性ホルモンが、閉経によって著しく分泌が低下するためです。
骨粗しょう症はおもに、整形外科、内科、婦人科で診療が行われていますが、検査設備の整っている医療機関や、自治体の保険センターで定期的に検査ができます。
★骨粗しょう症の予防
日光浴
日差しが弱い時間帯に、20~30分程度散歩をするなどして、直射日光を浴びましょう。
ガラス越しの日光浴は、ガラスが紫外線を吸収するので、あまり意味がありません。
野外に出るようにしましょう。
運動
骨を健康にするためには、ウォーキング、階段の昇り降り、縄跳びなどです。
また、筋肉を伸び縮みさせる運動もおすすめです。布団の上でブリッジをするのも有効です。
簡単にできるエクササイズ:横歩き・ 椅子に座っての片足上げ・ スクワット
食生活
カルシウムを多く摂りましょう。現在の日本人は十分とはいえません。
1日800~1,000mgを目標としましょう。
カルシウムをはじめ、タンパク質、ビタミンD、ビタミンKなどを特に意識して摂るようにしましょう。
★骨折を予防する生活環境もみなおしましょう
- 室内を整理整頓して、カーペットなどのゆるみ・たるみをつくならい。
- 階段には、手すりと、滑り止めをつけましょう。
- 廊下、階段などは足元を明るくしましょう。
- 浴室には、手すりをつけ、滑り止めマットを敷くのもよいでしょう。
- 外出時には、安定したかかとの低い靴や、ステッキを持ちましょう。