私達の身近にある、 おいしい果実「リンゴ」 -2002年9月1日掲載-

欧米の諺に「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」とあるように、リンゴは、人間の体にとって、とても良い栄養分をたくさん含んでいます。

リンゴの中には、リンゴ酸・ビタミンC・ペクチン・カリウム・ペクチン・カリウム・リンゴ(由来)ポリフェノール等の成分が含まれています。

肩こり・腰痛・疲労を回復させるリンゴ酸

リンゴの甘酸っぱい香りとさわやかな酸味の元になっているのがリンゴ酸です。リンゴ酸は、疲労の原因物質である乳酸を減らしてくれます。また、新陳代謝を活発にし、若さを保ってくれます。乳酸は、タンパク質と結びつきやすく、柔軟な筋肉にたまると筋肉を硬くし、肩こりや腰痛を引き起こします。その乳酸を減らすことで、体の疲労が回復します。

美容の友達・ビタミンC

ビタミンCが美容に良いことは既にご存知ですよね。ビタミンCは水に溶けるビタミンなので、多く採りすぎても体にたまることはなく、尿と一緒に体の外へ出ていきます。

リンゴの皮に多く含まれている食物繊維の一種・ペクチン

リンゴの食物繊維の多さは、芋類・海藻と引けを取りません。ペクチンは、ジャムのとろっとしたとろみを作っている食物繊維です。腸内で水分を含んで便を軟らかくし、出やすくしてくれるので、便秘の強い味方です。その一方で、ペクチンは、腸内の善玉菌の活性化を助け、悪玉菌の増殖を抑える作用が高く、下痢の時には腸の炎症を起こしている部分をカバーして下痢を防いでくれます。リンゴのペクチンにはこのような整腸作用があるため、お腹をこわしたときの強い味方となってくれます。さらに、リンゴのペクチンには、コレステロールを原料にして作られる胆汁酸を排泄し、血中のコレステロール値を下げて、動脈硬化を防ぐ働きもあります。また、ペクチンが糖質を吸収し、血糖値の上昇を抑えて、糖尿病を防ぐ効果もあるといわれています。

筋肉を強靭にし、高血圧を予防してくれるカリウム

リンゴに多く含まれているカリウムは、筋肉を作るのに必要な窒素の働きを支え、筋肉を強くする働きがあります。スポーツをする人や、育ち盛りの子供には欠くことのできないミネラルです。また、カリウムは、高血圧を招く原因物質の一つである塩分を排出する作用が大です。塩分を多く摂取すると、細胞内のナトリウム濃度が高くなり、浸透圧の関係で血液量が増え、血管にかかる圧力が高まり、血管壁も狭くなるので高血圧になります。カリウムを多く含むリンゴは、ナトリウムの排泄を促してくれ、高血圧の予防に効果的です。

リンゴのポリフェノール

ポリフェノールは、口臭を防ぎ、虫歯菌の働きを阻害し、エナメル質の崩壊を防ぐ効果もあり、ガムやジュース、歯磨き粉に使用されます。また、体内で発生するメラニンを抑制するため、化粧品の美白剤としても有効です。

こんなに健康に良いリンゴは、毎日摂取したいですね。

これからの季節、9月上旬から早生のリンゴの品種が出回り、その後収穫時期に合わせて次々といろいろな品種が市場に登場してきます。リンゴの品種は、世界ではなんと1万5,000種類もあるそうです。日本の市場に出荷されているものも60種類ほどあるとか・・・。

それぞれ微妙に違うリンゴの風味を楽しんでみてはいかがでしょうか?