私達がかぜをひいたり、ケガをしたとき、抗生物質が出る時があります。
よく名前を聞くけれど、いまいち聞けない、いまさら聞けない。
そんな窓口での素朴な疑問に答えてみました。
抗生物質(粉薬)はおいしい?
抗生物質自体はもともとあまりよい味ではないものが多いようです。
製薬会社の努力の結果、様々な色・匂い・味をつけ、おいしく飲めるよう加工してあります。
すべてではありませんが、なかには酸味のあるものとまぜると、加工がとれて苦味が出て来るものもあります。
その際、ジュース・スポーツドリンク・ヨーグルト等をさけていただいています。
最近はゼリー状のオブラートが出まわり、認知されるようになりましたが、粉薬をちゃんと包み込まず、混ぜてしまうとかえって苦くなることがあるようです。
同じようなことがジュース味がするゼリーでもおきますので要注意です。
兄弟に飲ませてもよいか?
市販の風邪薬には抗生物質が入っていません。急な発熱で抗生物質の入ったものをのませたいと、はやる気持ちで問い合わせがあります。
抗生物質に限らず、すべての薬は本人以外使用しないのが基本です。
その理由として症状にあっていない、量があっていない等があり、時には薬自身があわず、重い副作用が現れることがあるためです。
ほとんどの薬には何らかの副作用があり、稀に症状の重いものがあります。
それは本人にも同じことが言えますが、本人の場合、医薬品副作用被害救済制度の対象になります。
この制度は薬を適性に使用していたにもかかわらず、副作用による一定の健康被害(入院、障害等)が生じた場合が対象で、医療費等の給付を行い被害者の救済をはかるものです。
本人以外が服用した場合、適性使用とは認められず、対象にはならない為、万一のことがあった場合、大変なことになってしまいます。
飲み方の変わった薬
きのうまで薬を飲んでいたが、今日は飲んでいないのでドクターには言わなかったというのが時々聞かれます。
以前、抗生物質は服用して1日たっていればほとんど飲み合わせに影響しませんでしたが、数年前に飲み方の変わった抗生物質が発売されました。
体の中に長く残り効いているため、数日は影響するようになり、一概にいままで通りとはいかなくなりました。
又、ドクターが抗生物質を選ぶ際、一定期間のんで効果がない場合、再検討される場合があります。
飲んでいた薬を言っていないと、同じような薬が出る場合があるので、診察時には飲んでいた薬を伝えた方が良いと思います。
おまけ
ある日のすみれ薬局・・・
「ねぇ、この薬って、オレンジジュースに混ぜるとどれくらい苦いのかな~」
とある容器を持ったスタッフがふと疑問を口にしました。
手にしているものはオレンジジュースと混ぜると苦くなると言われる抗生物質(粉薬)です。そう言うわけで実験開始。
~苦い薬の作り方~
- マクロライド系抗生物質 少量
- オレンジジュース 溶かせる量
- 参加者 提案者+その日に居合わせてしまったスタッフ2名
よ~く振り混ぜて・・・オレンジ色でなかなか美味しそう。香りもOK。
それでは一口・・・
「○※▽×・・・!!!」
とてつもなく苦く、既にオレンジの味がしません。お茶をのんでも苦味がしばらく残っていました。満場一致で混ぜてはいけないに決定!!
こうして、薬のお渡し時に熱く説明するスタッフが見かけられるようになりました。
皆さんも飲み合わせが悪いものは本当にまぜないようにしましょう。