インフルエンザを予防しよう! -2003年12月1日掲載-

インフルエンザとは?

インフルエンザをいわゆる普通の風邪の仲間だとは思っていませんか?

普通の風邪の症状は、のどの痛み・鼻汁・くしゃみや咳などが中心で、全身症状はあまりみられません。

一方、インフルエンザは、インフルエンザウイルスによるもので、38~39℃以上の発熱・頭痛・関節痛・筋肉痛などの全身症状が強く、あわせて普通の風邪と同様、のどの痛み・鼻汁などといった症状も見られます。

また、流行がはじまると短期間に小児から高齢者まで膨大な数の人を巻き込むという点でも普通の風邪とは異なります。

インフルエンザにかかるとどのような症状が出ますか?

突然の高熱・悪寒を症状とした発症が典型的です。鼻汁・鼻つまり・くしゃみ・せき・のどの痛みなどといった普通の風邪でもみられる症状のほかに、関節痛や筋肉痛なども加わります。

インフルエンザにかからないようにするには?

インフルエンザを予防しよう

流行前に予防接種を受ける
インフルエンザに対するワクチンは、その効果が出るまでに約2週間程度かかります。流行が始まるまでには、予防接種をすませておきましょう。
人ごみを避ける
インフルエンザは、インフルエンザにかかった患者の咳などで空気中に拡散したウイルスが鼻や口で吸入することで発症します。
適度な温度・湿度を保つ
インフルエンザは空気が乾燥するとかかりやすくなります。
その他
栄養と休養を十分にとる。マスクを着用する。うがい手洗いをする。

インフルエンザにかかってしまったら?

早めに病院に行って治療をうけましょう。

安静にして、睡眠を十分にとりましょう。

空気が乾燥するとインフルエンザにかかりやすくなるので、部屋の湿度を保ちましょう。

水分を十分に補給しましょう。お茶やジュースなど飲みたいもので結構です。

インフルエンザにかかった時のホームケアーについて

インフルエンザウイルスは、咳やくしゃみ(飛沫)から感染することが知られています。飛沫というのは、1~2メートル以上は飛ばないので、マスクをしていれば、飛沫の発生は最小限に抑えることができます。

また、手や指先などを介した感染もありますので、手洗いは重要です。狭くて換気の悪い部屋などでは比較的長くウイルスが浮遊することもありますので、時々換気をし、部屋の湿度を適度に保ちましょう。衣類などには、ウイルスが付着していることが予想されますが、これから感染するのはまれだと考えられています。通常の洗濯をして、日向に干しておけばウイルスの感染症はなくなります。

インフルエンザの治療薬は?

早めに治療することは、他人にインフルエンザをうつさないという意味でも重要です。また、インフルエンザウイルスの治療薬としての抗ウイルス薬が使用できるようになりました。これらの薬の効果は、インフルエンザの症状が出始めてからの時間や体の状態によります。使用する・しないは医師の判断となりますので、十分に医師に相談することが重要です。しかし、これらの薬は医師に処方してもらわないと買うことができません。一般の薬局や薬店などでは買えませんので、インフルエンザにかかったと思われたら、早めに受診しましょう。
『インフルエンザQ&A-一般の方々のために』
国立感染症研究所感染症情報センター