ジェネリック医薬品をご存知ですか -2010年4月15日掲載-

今回ご紹介するのはジェネリック医薬品です。新しい医薬品を開発するためには10数年あるいはそれ以上の時間と労力、お金を必要とします。従ってそれに見合った薬の値段(日本では国が決める公定価格である薬価)が付けられ、特許で保護されます。しかし、新薬(先発医薬品)も20年程経つと特許が切れ、他のメーカーが同じ成分の医薬品を安価に製造することができます。こうして製造された医薬品を先発医薬品に対して後発医薬品(ジェネリック医薬品)と呼びます。

さて、ジェネリックという言葉を英和辞典で調べると「一般な」と書かれています。ジェネリック医薬品を直訳すると一般名医薬品となります。米国・英国・ドイツなど欧米では特許が切れた医薬品は、商品名ではなく有効成分の名前(一般名)で処方されることが多く、薬局ではジェネリック医薬品が使用されています。

日本では先発医薬品の商品名で処方せんに記載されることが多いのですが、医師からの変更不可の指示がなければ、患者様のご希望に応じてジェネリックへの変更が可能です。(ジェネリック医薬品が発売されていない場合もあります)。

このような制度は、4年ほど前から開始されましたが、今年4月にさらに変更があり同じ成分のものであれば剤形なども患者様の希望に応じて変更できるようになりました。例えば、処方せんにはカプセルと記載されていても、錠剤のジェネリックが発売されていれば患者様との相談で変更が可能です。

ジェネリックの一番のメリットはお薬代が安くなることですが、患者様に合った剤形を選択することができ、服用がしやすくなることもあげられます。ジェネリックの品質や添加物、変更後のお薬代、剤形の種類など、かかりつけの薬局で相談されてはいかがでしょうか。