お薬に影響する飲み物について -2012年8月23日掲載-

お薬は水や白湯で飲むのが基本で、アルコールや牛乳、ジュース、コーヒー、緑茶などでは効果が十分得られなかったり、作用が強く現れることがあります。

例えば、グレープフルーツジュースは一部の降圧薬の作用を強めることがあります。同時に摂取した場合だけでなく、食べて10時間後に薬を服用した際にも影響が現れたという報告があるので、薬を服用中は摂取を避けてください。

また、薬の作用には影響はありませんが、オレンジジュースやスポーツドリンク、乳酸飲料など酸性の飲み物とマクロライド系の抗生剤(クラリスロマイシンなど)を混ぜると薬の苦味が増して飲みにくくなります。お子様に薬を飲ませるときは気をつけてください。

牛乳で影響を受ける薬もあります。テトラサイクリン系の抗生剤(ミノサイクリンなど)は牛乳に含まれるカルシウムの影響を受け薬が吸収されにくくなってしまい、十分な効果が得られないことがあります。この場合は牛乳と薬の服用間隔を2時間程あければ問題ないと言われています。

他にも下剤や制酸薬として使われる酸化マグネシウムや骨粗鬆症で使われるビタミンD剤は、大量の牛乳(1日1L以上)を摂取することで血液中のカルシウム濃度が上がり、吐き気や脱力感などの症状が現れる可能性があるので、飲みすぎにはご注意ください。

濃い緑茶やコーヒーに含まれるカフェインも薬の作用に影響することがあります。喘息の治療で使われるテオフィリンは、カフェインとの併用で頭痛や吐き気などの副作用が出ることがあるため注意が必要です。

この他にも飲み合わせの悪い飲み物や薬がありますので、薬は水か白湯で飲むようにしてください。どうしても水や白湯では飲みにくい場合には、ぜひ薬剤師にご相談ください。

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