冬の高血圧に要注意 -2009年1月1日掲載-

血圧、とてもデリケート。例えば朝と昼など血圧を測る時間帯によっても変化しますし、ストレスがかかったり、咳やくしゃみをしたりしただけでも上がることがあります。また季節によっても変動し、特に冬は血圧が上がりやすい季節です。血圧の薬を正しく服用していても冬になると血圧が上がる…という経験をお持ちの方も多いのでは。高血圧の方にとって冬は要注意です。

では、どうして冬になると血圧が上がってくるのでしょうか。寒くなると体を小さくし、力が入ることが多くないでしょうか?そのとき体は緊張状態にあり、血管の収縮が起こっています。縮まった血管に今までと同じ量の血液が流れるので当然血圧は上がってしまいます。他にも冬は外出する機会が少なくなり運動不足になりやすかったり、塩辛いものを食べる機会が増えたりし、血圧を上げる原因が他の季節より多くなるためと考えらます。

しかし、日常生活で少し気をつければ血圧上昇を抑えることができます。適度な運動、塩分を控えたバランスのとれた食事、ストレスをためない、もちろん禁煙も大切です。また、暖かい場所から急に寒い場所に行くと血圧が上がるので、冬は温度差にも注意が必要です。特に気をつけたいのが入浴時。脱衣所に暖房器具を置く、入浴前に湯船のふたを開けて浴室内を暖めておくなどできるだけ温度差をなくすと良いでしょう。また庭やベランダに出るなど少しの時間であっても上着を羽織るなど防寒を怠らないようにしましょう。

血圧を下げるには、お薬だけでなく食事療法、運動療法も大切と言われています。高血圧が長く続くと脳出血や心筋梗塞を起こすことがあります。この季節にこそ生活習慣を見直して、高血圧を予防しましょう。