小児の薬の飲ませ方 -2005年12月1日掲載-

今回は、小さなお子様の薬の飲ませ方についてのお話です。

ミルク主体の乳児期の場合は、食事回数が多く不規則なため1日3回毎食後といわれても困ってしまいます。特に食後はお腹がいっぱいで飲めなかったり、ミルクと一緒に吐いてしまうこともあります。医師から特別な指示がない限り、食前・食後にあまりこだわらなくてもよいでしょう。

一般的には、水薬はそのままで、粉薬は飲みきれる量の水に溶いてシロップ状にしてから与えます。お薬の味を嫌うようなら、数滴の水を加え団子状にし、ほおの内側や上あごに塗り付け、すぐに水やミルクなどで流し込むように飲ませる方法が良いでしょう。

もう少し大きくなった幼児期の場合は、お薬とお菓子の区別をつけさせるために、水薬や粉薬はなるべく他のものに混ぜずに、そのまま飲む習慣をつけさせましょう。どうしても嫌がる場合は、好きなものに混ぜて飲ませてもかまいませが、ミルク、ジュース、スポーツドリンク、ヨーグルトなどに混ぜると効力を弱めたり、苦味が増強したりする場合もあるので注意が必要です。

1日3回飲むお薬だと幼稚園や学校で昼の分が飲めない場合があります。お薬によっては朝1回、下校時1回、そして寝る前1回の3回に分けても良いものもあります。このようにお薬と飲食物の組合せや服用時間がずれる場合には、必ず医師や薬剤師に相談し飲ませ方を確認してから服用させるようにして下さい。

お薬を飲む意味が理解できる年頃であれば、無理にお薬を飲ませるのではなく 『どうして、このお薬を飲まないといけないのか』をお子様にしっかりと説明し理解させることが大切だと思います。また、どうしてもお薬を上手く飲んでくれない時には、お気軽にかかりつけの薬剤師に相談して下さい。