インフルエンザなど感染症予防に手洗い・うがいが有効なわけ! -2016年2月29日掲載-

今年もインフルエンザが流行中です。予防接種したにもかかわらず何故か毎年かかってしまう方、中には運悪くA型・B型の両方に時間差攻撃を受けてしまった方。もう一度基本に返ってみましょう。

インフルエンザウイルス

感染症予防

インフルエンザのウイルスは20℃以上、湿度60%以上の環境では生存できないのですが、この条件を常に身辺で維持するのはかなり難しいことです。空気の乾燥する冬場は絶好の増殖期ということになります。

それでは、できるだけウイルスを近づけない為にはどうしたらよいでしょう?
電車のつり革、ドアノブ、スイッチ等にくっついたウイルスは、3時間は生き続け、一個のウイルスは24時間で100万個まで増殖します。
また、鼻やのどの粘膜にくっついたウイルスが100万個を超えたころ発症するのです。

そこでうがいと手洗いが有効になってきます。
バケツの中に蛇口から水が一滴ずつ落ちている状態を思い浮かべてみましょう。24時間後に一杯になりあふれた時点で発症です。バケツの水があふれないよう途中でこぼしてあげれば大丈夫ということになります。このこぼすということに当たる行為が、まめにうがいや手洗いをするということです。

ほかにも、以下のような対策が有効です。

  • 人ごみを避ける
  • マスクする
  • 十分な睡眠と栄養をとる
  • 加湿する

インフルエンザにかかったら~早目の受診を

タミフル(内服薬) リレンザ・イナビル(吸入薬) ラピアクタ(注射薬)

これらの抗インフルエンザウイルス薬は、いずれも症状が出てから48時間以内に服用しなくては効果が期待できません。なぜ48時間以内でなくてはいけないのでしょうか?
今度は雪だるまを思い浮かべてください。雪を丸め、転がしてだんだん大きくしていきます、この段階が増殖。この増殖を止めるのが抗インフルエンザウイルス薬です。
小さなボールと大きなボールではどちらが早く溶けてなくなるでしょうか?小さければ小さいほど早く溶ける(早く治る)のだから、早目に増殖を止める、つまり早目に受診して抗インフルエンザウイルス薬を服用することが大事なのです。