ダイエットの心得 -2012年1月31日掲載-

美容のため、健康のために、ダイエットに励んでいらっしゃる方は本当に多いです。
今日は皆さんがご自分にぴったりのダイエットを見つけられるよう、お手伝いさせていただきたいと思います。

痩せないトリックを見破る

ダイエット中の方に「今のままでいいじゃないですか」と言うと、たいてい皆さん「いやいや!ダメですよ!」とおっしゃいます。
しかしここがダイエットで一番ひっかかりやすい、「痩せないトリック」なのです。

では実話を例にあげて説明します。

  • Aさんは、「主人は、今のままでもかわいいって言ってくれるんですけど、痩せて可愛い服が着てみたいんです」といつもニコニコ。
  • Bさんは、「今のままじゃだめなんです。こんなお腹じゃダメだし、まだまだ痩せないと!」と眉間にシワ。

さて、どちらの女性が簡単に痩せるか、皆さんお分かりですか?

正解はAさんです。
Aさんは今の自分に満足していますが、Bさんは不満を持っています。

たったこれだけのことなのですが、Bさんは痩せられないのです。不思議ですね!
しかもBさんは不足感をバネにして頑張っているので、何とかしようとすればするほどダイエットがつらくなり、気を抜くとすぐにリバウンドしてしまいます。
実はBさんはとても理想が高く、今の自分が理想とあまりにも違うので許せないのです。

目標を持って頑張るのは一見良いことのように見えますが、これが痩せないトリックだったのです。

Aさんのように今の自分を受け入れてください。自分で鏡を見て可愛いと褒めてあげてください。
お風呂に入ったらにっくきポッコリお腹を、子供をなでるように優しくなでてあげてください。
人から褒められたら謙遜や否定をせずに、「そうなんだ、ありがとう」と笑ってみてください。

いつも自分がしないようなことをやってみると、不思議と体重が減り始めるのです。
ここまできたらあとはカンタンです。

健康的に痩せるためには


いつも笑顔でお肌はツヤツヤ。バランス良く筋肉がついていて、姿勢も良く、手足がポカポカ。
ごはんがおいしく、お通じも良好。夜はぐっすり眠れて、風邪もめったにひかない。
こんな健康な人には、無駄な脂肪はついていません。

「痩せたら健康になる」と思っている方は多いのですが
実は逆で、「健康な人は太っていない」のです。

太っているけど健康だとおっしゃる方は、ただ病気が表に出ていないだけ。
脂肪がついているということは、体からの「バランスが崩れているよ」というサイン。
早く生活を見直してね、という体からの警告なのです。

では重要な順番に解説していきます。

笑う

これはダイエット中に一番大切なことです。
日本人は我慢を美徳とし、真面目に頑張りすぎてしまいます。
絶対に我慢してはいけません。深刻になってはいけません。
笑って楽しんでいればダイエットは順調に進みます。

眠る

人間は本来、睡眠中に身体のダメージを回復し、完璧にバランスのとれた状態に戻すという機能があります。
実は皆さんが思っているより、遥かに体は優秀なんですよ。
とにかくたっぷり睡眠をとっていれば、たいていの不調は勝手に治してくれます。
自分が寝ている間も1秒も休まず働いてくれている体に感謝して、全部おまかせしてぐっすり眠りましょう。

流れを良くする

体には血液やリンパ液が流れていて、必要な栄養を届け、ゴミを回収してくれます。
配達員もゴミ収集車も来ないような場所は、どんどん弱って汚れていきます。

体を1本のホースと考えると、ホースがまっすぐでいつもキレイな水が流れているのが理想です。
この状態だと消化→吸収→排泄がスムーズに進み 、痩せやすくなるのです。
もしホースがゆがんだり、ねじれていたりすると、流れが遅くなってゴミがたまり、
そこに水がたまって冷え、体を冷えから守るために脂肪がついてしまいます。

姿勢が悪い方は整体でゆがみを治してもらうのがおすすめです。
ストレッチ、リンパマッサージ、半身浴などで流れをよくしておきましょう。

食べる

必須栄養素という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
人間の体は化学工場のように毎日色んな栄養素を作り出しているのですが、
どうしても自分では作りだせない栄養素が46種類あると言われています。
これらはチームで働くので、1種類でも欠けるとうまく機能しません。
それは毎日食べ物から摂り続けるしかありません。
車に例えると、ガソリンやエンジンオイルにあたります。
これがないと、車が走れなくなってしまうのです。

バランス良く30品目以上食べるのが理想的ですが、ちょっとしんどいですよね。
できるだけ食卓がカラフルになるように、色んなものを少しずつ食べましょう。

実は「太る食べ物」というのはほとんどないのです。
食事にこだわりすぎ、これは食べないといけない、これは食べてはいけないと
決めつけてしまうと、腸が食べ物を拒絶して吸収してくれなくなるのです。

自分で米を作って、魚を釣り、野菜を育てているのなら話は別ですが、
これだけの食品が食卓に揃うには、多くの人の手を借りないといけなかったはずです。
それをいただくということがどれだけ幸せなことか理解し、なんでもおいしく食べてください。

痩せにくい環境

ストレス

ストレスは体にとって最強の毒です。1晩で胃に穴があいたり、髪が真っ白になる人もいるのです。
体は大量の栄養素を使って、ストレスから命を守るのです。
ストレスを感じる・感じないは、長年のこだわりや、考え方のクセがかなり影響しています。
ダイエットをきっかけに自分のこだわりを手放し、体も心も軽くなっていくといいですね。

添加物

もうひとつやっかいなのが、食品添加物です。
あらゆるものに入っている添加物は、それ自体が体にとっては異物なので、
それを分解・排泄するために大量の栄養を使ってしまうのです。

ファーストフードやスナック菓子は、食べてもいいですが排泄に2~3日かかります。
その間は体重が停滞してしまうので、がっかりするかもしれません。

お薬やサプリメントは、ほとんどが添加物です。
レモン100個分と書かれていても、レモンは1個も入っていないことが多いです。
成分表示を見て「自分の台所にないもの」は、ほぼ添加物です。

生活を便利にしてくれる添加物は悪ではないですし、完全に排除するのは不可能なので、
必要以上にとらないようにだけ気を付けましょう。
それよりも、老廃物をしっかり出せる体になっておくことの方が遥かに大切です。

マスコミ

毎日色々なダイエット法が紹介されていますが、広告料を支払えばどんなものでも宣伝できるので、
優秀なダイエットだから紹介されているとは限らないのです。
単品ダイエットや、過剰なデトックス、無理な運動は避けてください。

特に、「この成分が脂肪を燃やす」等という広告は鵜呑みにしないでください。
それは「46種類の栄養素を毎日しっかりとっていて、さらにこれを追加すると良いですよ」という前提のもとでの話です。

薬剤師は「どの成分が何に効くか」ということに関してはとても詳しいので、
サプリメントについて相談すると良いアドバイスをくれるかと思います。

私達を上手に活用して、ぜひご自分にぴったりのダイエットを見つけてくださいね。