体に必要なビタミンについて -2010年1月29日掲載-

ビタミンとは

ビタミンは、体の健康を維持する為に微量ではあるものの必須の栄養素です。ビタミンの中には、体内で作れないものがあるため、食事などから摂取する必要があります。バランスのとれた規則正しい食生活を心掛けていれば、ビタミン不足になることはまずありません。

現在、13種類のビタミンが確認されており、油脂に溶ける脂溶性ビタミンと、水に溶ける水溶性ビタミンの2つに分類されます。

脂溶性ビタミン

ビタミンA、D、E、Kが脂溶性ビタミンです。

脂溶性ビタミンは体内に蓄積されるため、摂取しすぎると過剰症があらわれ、体に害を及ぼすことがあるので注意が必要です。

ビタミンA

  • 目に作用し、視覚を維持します。抗酸化作用により皮膚の老化を防ぎます。
  • 不足すると、視力が低下したり、皮膚、髪の毛、爪がもろくなることがあります。
  • 鶏豚レバー、うなぎ、緑黄色野菜などに多く含まれます。

ビタミンD

  • 骨の形成に必要です。
  • 不足すると、骨が弱くなることがあります。
  • マグロなどの魚介類、干ししいたけなどのきのこ類などに多く含まれます。

ビタミンE

  • 抗酸化作用があり老化を予防します。
  • 不足したときの症状に関しては、まだ詳しいことが分かっていません。
  • かぼちゃ、アーモンドなどの種実類などに多く含まれます。

ビタミンK

  • 血液凝固作用に必要です。骨の形成にも関与します。
  • 不足すると、血液凝固障害や骨が弱くなることがあります。
  • 納豆、ブロッコリー、ほうれん草などに多く含まれます。

水溶性ビタミン

ビタミンB群(B1、B2、B6、B12)、ビタミンC、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ナイアシン(ニコチン酸)が水溶性ビタミンです。

摂取しすぎても、過剰な分は尿に溶けて排泄されるため、毒性の心配はほとんどありません。

ビタミンB1

  • 糖質の代謝、神経機能維持に必要です。
  • 不足すると、イライラしたり、注意力が低下したりすることがあります。
  • レバー、豚肉、玄米ごはん、豆類などに多く含まれます。

ビタミンB2

  • 糖質、脂質、アミノ酸の代謝に必要です。
  • 不足すると、全身倦怠感がでたり、口内炎などができやすくなることがあります。
  • レバー、魚介類、きのこ類などに多く含まれます。

ビタミンB6

  • アミノ酸の代謝に必要です。
  • 不足すると、末梢神経に障害がでたり、食欲不振、貧血などが起こることがあります。
  • マグロ、かつおなどの魚介類、レバーなどに多く含まれます。

ビタミンB12

  • 血液の形成、神経細胞の機能維持に必要です。生体内の様々な反応に関与します。
  • 不足すると、貧血などが起こることがあります。
  • 魚介類、肉類などに多く含まれます。

ビタミンC

  • 鉄分の吸収、コラーゲンの生成に必要です。抗酸化作用があります。
  • 不足すると、コラーゲンが減少し皮膚に障害が出ることがあります。
  • 果物、生鮮食品などに多く含まれます。

葉酸

  • 血液の形成に必要です。生体内の様々な反応に関与します。
  • 不足すると、貧血などが起こることがあります。
  • レバー、枝豆などの緑色野菜などに多く含まれます。

パントテン酸

  • 糖質、脂質、アミノ酸の代謝に必要です。生体内の様々な反応に関与します。
  • 不足すると、皮膚炎や手足のしびれなどが起こることがあります。
  • レバー、豆類、牛乳などに多く含まれます。

ビオチン

  • 糖質、脂質、アミノ酸の代謝に必要です。生体内の様々な反応に関与します。
  • 不足すると、皮膚炎などが起こることがあります。
  • レバー、肉類、卵黄などに多く含まれます。

ナイアシン(ニコチン酸)

  • エネルギー代謝において重要な役割を担います。生体内の様々な反応に関与します。
  • 不足すると、皮膚炎などが起こることがあります。
  • レバー、肉類、きのこ類などに多く含まれます。

以上のように、ビタミンが不足すると様々な障害が出る可能性があります。みなさんも、規則正しい食生活で、バランスの取れたビタミン摂取を心掛けましょう。