小児の発熱 -2003年6月1日掲載-

「なんだかこの子、熱があるみたい・・・風邪かしら?」

小児は自分で症状がうまく伝えられないため、心配ですよね。

そんなお父さんお母さんのために・・・今日は子どもの熱のお話です。

熱の測り方

  • わきの下で測るのが良いでしょう。
  • 体温計をわきにはさんで、しっかりと抱いて測りましょう。
  • 肛門で測る場合は、わきの下より0.5~1.0度ほど高くなります。
  • 首のところで測る場合は、部屋の温度の影響を受けることがあります。
  • 耳式では耳あか等があると正しく測定できないことがあります。

水銀体温計と電子体温計の違い

  • 水銀体温計が一番正確ですが、5分以上はさんでおくことが大切です。
  • 1分間ほどで測れる電子体温計はとても便利ですが、水銀体温計よりいくぶん高く(または低く)出ることがあります。

健康な子どもの体温について

  • 体温は一日中同じ温度ではありません。朝は低めで、夕方は高めです。
  • 運動をしたり食事をした後は、体温が高くなります。
  • 赤ちゃんは厚着や暖房などの影響で、高く測れてしますことがあります。
  • おかしいなと思ったら、しばらくしてもう一度測ってみましょう。

平熱or発熱?

  • 平熱がどのくらいかを知っておきましょう。
  • 元気な時に1日4回(朝・昼・夕方・寝る前)、食事前の安静な状態での体温を測ります。
  • 平熱より1度以上高ければ、熱があると考えて良いでしょう。

正常体温(わきの下)

小児の発熱

乳児
36.3~37.4度
幼児
36.5~37.4度
学童
36.5~37.3度

副作用のない熱さまし

  • 冷えたタオルで頭を冷やす、そんな母の姿が子どもの心をなごませます。
  • 頭だけでなく、両わきや股の付け根を冷やすのも効果的です。

熱さましの使い方

  • 38度以上で、つらそうにしていたら使ってください。
  • 6時間以上たったらまた使っても良いですが、1日3回くらいまでにしておきましょう。
  • 熱さましは、熱によるつらさを軽くするための薬で、病気を治す薬ではありません。

少しはお役に立てたでしょうか?

発熱には風邪以外にもいろいろな原因が考えられます。何かおかしいと思われたら、かかりつけのお医者様に診ていただきましょう。その時、熱がいつ何度くらいあったかは大切な情報です。先生に必ず伝えてくださいね。
日本外来小児科学研究会
お母さんに伝えたい子どもの病気ホームケアガイド