新型コロナウイルスで生活に苦しむ世帯に無利子で最大200万円を貸し付ける厚生労働省所管の事業で、貸付総額の約3割に当たる約4684億8900万円の返済が免除されていたことが23日、会計検査院の調査で分かった。
事業は厚労省の補助金を原資に社会福祉協議会(社協)が実施。社協がコロナ禍前から実施している生活福祉資金の貸し付けについて、2020年3月~22年9月に限り、所得減少が続く住民税非課税世帯の返済を免除するなどの特例が加えられた。
検査院によると事業では、約382万件、総額約1兆4431億3000万円が貸し付けられた。そのうち24年3月末までに約131万件、総額の約32%に当たる約4684億8900万円は返済が免除された。