塩野義製薬、承認結論持ち越し=国産コロナ飲み薬、公開審議へ―厚労省

厚生労働省は22日、薬事・食品衛生審議会の専門部会を開き、塩野義製薬が開発する新型コロナウイルスの飲み薬「ゾコーバ」の承認可否を審議した。その結果、「さらに慎重に議論を重ねる必要がある」として結論を持ち越し、後日開催する公開審議で改めて議論した上で判断することを決めた。

緊急時に医薬品の速やかな実用化を目指す新制度「緊急承認」の適用を判断する初の審議として注目されていた。承認されれば、国内の軽症者向けの飲み薬としては3種類目で、国産としては初めてとなる。

1~2月に約430人を対象にした臨床試験(治験)では、ウイルス量の減少を確認。一方で疲労感や頭痛など計12の総合的症状では明確な効果は認められず、有効性を示すデータが不十分との指摘もされていた。

厚労省によると、非公開で行われた部会では、委員から「治療の選択肢を持つことが重要」と支持する意見が出た一方、「経口薬としては3種類目となり、新規性がない」など否定的な意見も寄せられたという。

時事通信社

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