病床削減特化の基金設置へ=民間病院対象、数百億円規模―財務・厚労省

財務、厚生労働両省は、病院の再編・統合を促すため、病床の削減(ダウンサイジング)に取り組む民間病院を主な対象とした新たな財政支援を行う方向で調整に入った。病院の規模や機能を見直す「地域医療構想」の一環。病床削減に特化した基金を各都道府県に設置し、消費税率10%引き上げによる増収分を財源とする。

2020年度予算案に必要な財政措置を盛り込む。予算額は最大で数百億円程度になる可能性がある。

財政支援の検討対象は、複数市町村を単位とする2次医療圏に設置され、医療関係者らが参加する調整会議の協議などに沿って病床を削減する民間病院。削減する病床が一定程度稼働していることが条件で、これまでかかった設備投資の損失分に充てることなどを想定している。

地域医療構想に関する財政支援は、消費税率8%引き上げの増収分をもとに、14年度に創設した「地域医療介護総合確保基金」がある。ただ、病床削減だけでなく在宅医療や医療従事者の確保、介護サービスも対象となっており、日本医師会などは支援方法の見直しを求めていた。

このため両省は、病床削減に特化した財政支援をする方針だ。新たな基金の新設か、地域医療介護総合確保基金にダウンサイジング向けの別枠を設けることも含め検討している。

日本では人口当たりの病床数の多さが問題視されており、医療費膨張の要因とされる。政府は団塊の世代が全て75歳以上となる25年度に向け、「急性期」「回復期」など病床機能ごとに必要なベッド数を定めた地域医療構想の推進を加速させる。厚労省は9月、「再編統合の議論が必要」とした全国424の公立・公的病院の実名を公表。経済財政諮問会議は10月、全国の病床数を官民合わせて約13万床削減することを提言した。

時事通信社

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