嗅覚の神経回路形成、解明=遺伝子操作マウスで―東大

さまざまなにおいを鼻のセンサーで捉え、脳に伝える複雑な神経回路が形成される仕組みをマウスで詳しく解明したと、東京大大学院薬学系研究科の竹内春樹特任准教授や中嶋藍特任助教らが11日までに米科学誌サイエンス電子版に発表した。

嗅覚以外でも脳神経回路の形成、発達の詳細な仕組みが明らかになれば、神経回路の異常が原因で起きる病気を解明する手掛かりになるという。

マウスの鼻では、においを構成する分子を捉えるセンサーが約1000種類あり、このセンサーを1種類ずつ備えた「嗅神経細胞」が多数分布している。脳の側にも、センサーの種類ごとに嗅神経細胞から情報を集める「糸球体」が多数ある。

竹内特任准教授らは、センサーの種類ごとに嗅神経細胞と糸球体をつなぐ電線のような軸索がどのように配線されるか、遺伝子操作マウスを使って実験した。

その結果、マウスの誕生前後では、嗅神経細胞がセンサーの種類によって異なるパターンで自発的に活動することが判明。この活動パターンの違いに応じて軸索が延び、糸球体に正しく接続されることが分かった。

時事通信社

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